第3回
お姫様の憂鬱
と、まぁ、追っ手から逃げてきたあたしとアメリア。完全に二人旅が始まったわけである。
あたし達の目的はまずはゼルとガウリィを探すことだった。
「アメリア!みつからない?」
「はい、リナさん。見つかりませんよ。」
アメリアは木の上からあたりを見回している。
「もういいわ。降りてきていいわよ。」
「はい!とおぅ!!!」
気持ちのいい声で木の上から飛び降りる、が、いつものことである
どがっ!!!!
「っと、やっぱり、地面に直撃するのね、相変わらず・・・・・・・・・」
「ははは、あんまり笑えないですけどね。」
確かにアメリアも前のあたしと同じように顔に元気がない・・・・・・
「アメリア、そういえばフィルさんが会いたいひとがいるって言ってたけど、誰なの?」
「え、とーさんそんなこと言ってたんですか!実は・・・・・・・・・」
アメリアはまた顔を真っ赤にする。今度はお酒のせいではない。
「実は・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうせゼルなんでしょ」
「え!ちょ、ちょっとリナさん!何てこと言うんですか!」
「でも、そうなんでしょ。」
「うーーーーー、そうなんですけど・・・・・・・・・・・・」
「やっぱりアメリアはゼルのことが好きだったんだ。」
「そんなこと言われましても・・・じゃぁ!リナさんはガウリィさんのこと好きじゃないんですか?」
アメリアはちょっと吹っ切れたように言ってくる。顔は相変わらず真っ赤だ。
「え、そりゃ・・・嫌いじゃないけど・・・・・・」
しかしアメリアから返ってきた答えは予想もしなかったことだった。
「いや、いいんです。リナさんのおかげで心のもやもやが取れた気がします!
やっぱり心配事は一人で抱え込まずに、誰かに聞いてもらうことが一番良いですね!」
「え、あ、いや・・・よかったわね!さ、早く二人を見つけましょ!4人いないと調子が出ないわ!」
「そうですね!」
☆二人の旅路はまだまだ続く・・・つづくったら続く☆
お姫様の憂鬱 完