第2作

桜の木の下

 


「あ〜。つかれたな〜!」

あたしの一人旅。いまはみんなを探したいのだが、こんな広い世界。

なかなか見つからない。

「あ!お花見してる〜」

あたしは夜の闇の向こうに光る明かりを見つけた。桜が綺麗に光っている。

「おばちゃん!わたアメひとつ頂戴!」

「わかったよ!」

懐から小銭を取り出す。お金のほうは副職でほくほくだ。

え?副職といったら盗族いじめだけど・・・・・・・・・・・

「んー。こんなにいいところなら、誰か一人いてもいいのにな〜〜〜」

さすがに一人はつまらなかった。誰かと一緒に旅をしたくてうずうずしていたところだった。

あたしはそう思っていたが、まさかほんとにそうなるとは思いもしなかった。

目の前をフィルさんが通ったのだった!

「ふぃ、ふぃふぃふぃ、フィルさん!!!!!!!!!」

「おお!リナ・インバースじゃないか!ひさしぶりだな!」

「フィルさんなんでこんな所に?」

「みんなそろってお花見に来ていたんじゃ!アメリアもいるぞ!」

「え!アメリアが!」

「そうじゃ!あっちの桜の木の下にいるぞ。」

「え!本当に!?」

「言ってみれば良いだろ。」

あたしは走って行ってみる。フィルさんが教えてくれた桜の木の下に!

そして桜の木の下にいるアメリアが見えた!

「アメリア〜〜〜!!!!って、え〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」

アメリアは確かにいた。桜の木の下で王国の人たちと一緒に。が、しかし。

「なんと!あくにんですか〜〜〜〜?私が倒してしんぜましょう、うひゃっひゃっひゃっひゃ!!!」

「酔っ払ってる・・・・・・・・・・・・」

何とアメリアが酔っ払っているのだった!顔を真っ赤にして・・・・・・・・・・・・

「あ〜〜〜!!!リナさんじゃありませんか!どうしました?」

あ〜あ、アメリアってお酒飲んで良い年齢だったっけ・・・・・・・・・

「久しぶりね、アメリア。」

少しあきれた様子であたしは言った。

「リナさん!また旅にでも出るんですか〜?あたしもいっしょに行きますよ〜!」

「ア、アメリア姫!」

周りの人たちがそういうが、アメリアはいくつもりらしい。

「じゃぁ、まずこの中から逃げましょう!この仕事、やっぱりあたしには不向きです!ひゃひゃひゃひゃ!!!!」

「ちょっと!アメリア〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

「姫〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」

しかしその声はむなしく、アメリアはもう向こうまで走っている。

「もぅ!アメリアったら〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

あたしも走って追いかける。しかし、その途中、フィルさんに止められた。

「フィルさん。アメリアが・・・・・・・・・」

「リナ殿。アメリアを頼んだぞ!。楽しんできてくれ。アメリアにも、どうやら会いたい人がいるみたいなじゃ!」

「フィルさん・・・・・・・分かりました!任せてください。アメリアーーーーーー!!!!待ちなさーーーーーい!!!」

この旅、どうにも面白くなって来たみたいだ!あとはゼルとガウリィの二人!見つけるぞ〜〜〜〜〜!!!!

桜の木の下 完

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