第7回
古の羅針盤
「アメリア!何のことよ、それって!」
あたしは驚いてつい声をあげた。
「はい、以前ゼルガディスさんから手紙がきたとき、精霊魔術の融合に成功した。
ついでに面白い羅針盤も見つけたって書いてあったんです。」
手紙来てたんなら早く言ってよ………
「そう。…でも!精霊魔術の融合って凄いわよ!」
精霊魔術。それは精神世界[アストラルサイド]に流れる力を引き出す技である。
しかし、炎と水、氷は同時に使うとお互いを引き合って消滅するのだ。
まぁ、昔そんなことをたくさんやっていたから・・・
にしても、どうやって融合しんだろ!すっごく気になる!
ゼルに会ったら聞き出そう!
「なんでも、カタート山脈の異界黙示録[クレアバイブル]を見つけたとか・・・・・・・・」
「うそ〜〜〜〜〜!」
ついでに異界黙示録のありかも聞いて置こうっと!
異界黙示録、以前に思いっきり潰してしまったものであるが、新たに見つけるとは………
「それに・・・邂逅の羅針盤ってなんなの。」
「えーと、文献は聖王都の国立図書館にしかないんですけど、持ち主の物をこの真ん中に入れると、その持ち主までの方向をさすらしいです。」
「それじゃぁ、その氷に包まれた花を入れれば良いじゃない」
「そうですね!それならゼルガディスさんが見つかりますね!………でも、」
「ん、どうしたのアメリア。元気ないわね。」
「ゼルガディスさん、嫌がりませんかね?私たちがいきなり行っても・・・」
そうか、ゼルは一匹狼だから・・・
「それはないな」
声は意外なところから聞こえた。さっき潰したおじちゃんだった。
「あんたらにそれを託されているんだ。その二つは彼を探すためにあるようなもんだろ。だったらあいつは見つけて欲しいんじゃないのか?」
あ・・・たしかに・・・
「わかりました。ゼルガディスさんを探しにいきましょう!」
「行くわよ!目指すは針の示す先へ!」
古の羅針盤 完
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